" 「私を含めて、日本の若い物理研究者から見ると、論文を通して見るショックレーという人は、まったく歴史上の人物で、自然のからくりを一つ一つ、みごとに描き出す業績には驚くほかない。
あなたのように、自然を洞察して、それがドンピシャリと正鵠を射ていると、さぞ気持ちが良いでしょう?」
この時、私は運転するハンスの隣りに、ショックレーは後ろの席に坐っていました。
彼は、この言葉を聞くと、身を乗り出してきました。
「キクチ、いったい誰がそんなことを考えているんだね。それはまったくまちがいだ。
私くらい、まちがえたり、失敗したりしてみっともない苦労の連続を経験した人間はそんなにいないんだ。
論文だけ読むと、うまくいった所をまとめてあるからそのことがわからない。どうか、今度日本に帰ったら、君の友達にも、そのイメージ、ショックレーは賢い、なんていうイメージは改めてもらってほしい。
私は愚かなんだよ。本当に愚かだ。
ただ、少し他の人よりもましなのは、愚かさのために生じる失敗を、有効に活かす方法を少し身につけたところくらいのものなんだ。」
ウィリアム・ショックレー(William Bradford Shockley Jr.、1910年2月13日 - 1989年8月12日)は、アメリカの物理学者、発明家。ジョン・バーディーン、ウォルター・ブラッテンと共にトランジスタを発明し、3人で1956年のノーベル物理学賞を受賞。(Wikipedia - ウィリアム・ショックレー)"
あなたのように、自然を洞察して、それがドンピシャリと正鵠を射ていると、さぞ気持ちが良いでしょう?」
この時、私は運転するハンスの隣りに、ショックレーは後ろの席に坐っていました。
彼は、この言葉を聞くと、身を乗り出してきました。
「キクチ、いったい誰がそんなことを考えているんだね。それはまったくまちがいだ。
私くらい、まちがえたり、失敗したりしてみっともない苦労の連続を経験した人間はそんなにいないんだ。
論文だけ読むと、うまくいった所をまとめてあるからそのことがわからない。どうか、今度日本に帰ったら、君の友達にも、そのイメージ、ショックレーは賢い、なんていうイメージは改めてもらってほしい。
私は愚かなんだよ。本当に愚かだ。
ただ、少し他の人よりもましなのは、愚かさのために生じる失敗を、有効に活かす方法を少し身につけたところくらいのものなんだ。」
ウィリアム・ショックレー(William Bradford Shockley Jr.、1910年2月13日 - 1989年8月12日)は、アメリカの物理学者、発明家。ジョン・バーディーン、ウォルター・ブラッテンと共にトランジスタを発明し、3人で1956年のノーベル物理学賞を受賞。(Wikipedia - ウィリアム・ショックレー)"
Wednesday 2/8/2012
10:48pm (30 notes)
菊池誠『若きエンジニアへの手紙』 (via tatsuzr)
(via futureisfailed)